各ボリューム・スイッチの動作説明





ピックアップ位相スイッチ(フェイズ・スイッチ)
Jタイプピックアップの位相を、Pタイプピックアップと逆相にして、同じ波形(音)を打ち消し、微妙に違う音色のみを取り出します。
個性的な乾いた音質になるが、低音が完全に打ち消されてしまいます。
当然ですが、両方のピックアップを選択していないと、作用しません。

シングル・ハムバッキング切り替えスイッチ(スプリット・スイッチ)
Pタイプ・Jタイプのピックアップをそれぞれシングルコイル接続・ダブルコイル接続に切り替えるスイッチ。
シングルコイルの音質は、クリアですっきりしています。ダブルコイル接続に比べ、繊細です。
ダブルコイル(ハムバッキング)は、ノイズをキャンセルし、太い音になるが、こもり気味になります。

5ポジション・ピックアップ・セレクタースイッチ
「P」 「J」 「P+J」 「P+Jの高域成分」 「Pの高域成分+J」 5種類の選択ができます。
さらに逆相接続にして、「P」 「J」 「P−Jの差成分」 「P−Jの差成分とPの低域成分」 「P−Jの差成分とJの低域成分」  
としてはたらき、実質は8種類の効果になります。
ハイパスの中間ポジションを追加することにより、両方のピックアップを混ぜた時、低域のこもりを解消します。
逆相時には、ハイパスが作用して低域成分が少ないため、打ち消しが起こらず、低音抜けを防止します。

6ポジション・トーン・セレクタースイッチ
キャパシター(コンデンサ)とインダクター(コイル)を組み合わせた、ハイパス・ローパス・ノッチフィルターで構成されています。
ウエットなソフト音質から、ドライなソリッド音質まで、選択できます。

プリアンプ・バイパススイッチ
トランジスタ1石で構成された増幅器を入出力とも切り離し、パッシブ出力します。
電池が無くても、音を出すことが出来ます。

内蔵プリアンプについては、簡単な回路ですが、音質を改善する効果は、絶大です。
音量は、勿論増幅するので、アンプまでの外部ノイズに強くなり、エフェクターの効きもよくなります。
出力インピーダンスが下がるせいか、一音一音の音程がはっきりして、音も太く、濁りが少なく透明感がでます。

プリアンプ・ボリューム
プリアンプ使用時専用の音量調整。
マスターボリュームの方が優先しています。
パッシブとアクティブの音量差の補正や、ソロの時などのプリセットレベルとしても使用できます。

トーン・コントロールボリューム
高音減衰型の一般的なローパスフィルターでしたが、接続変更とハイパスフィルターを追加して、出力に高域を送ります。
マスターボリュームを絞った時に、高域が残り、低域のみ減衰するので、全域から見れば、高域増幅した効果になります。
ボリュームを絞りきれば、アースされるので、音が残ることは、ありません。
マスターボリュームの音量差を利用して作用するので最大位置では、効果はありません。
減衰側は、全域で作用します。

トーン回路の変更により、スラップ時のベンベンバシバシ音がアンプのトーンコントロールを使用しなくても出せるようになりました。


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